古代人も脱毛していた

脱毛への関心の大きさは20年前と比較すると格段の違いを感じます。男らしさの象徴としてのスゲ毛やひげ、胸毛、脇毛および剛毛はもはや“ムダ毛”でしかなく、プラスαでデリケートゾーンの脱毛も男女共に身だしなみと考える人が30代を中心に増えているのです。この傾向は近年の清潔感の変化と理解している人は多いでしょうが、実はかなり古くから脱毛・抜け毛処理がされていた事が遺跡から明らかになっているのです。

最古は2万年前のものであり石器の先を削ったものや、貝殻を使って毛を削り落とすという少々手荒な方法ですが、古代人は確実に美肌への関心が現代人以上に強かった事がこれらの道具からうかがい知る事ができます。貝殻で脱毛をするという方法は世界共通の方法であったらしい事が日本古文書からも明白です。平安時代絵巻に描かれている女性たちのなめらかな額の毛は、まさにはまぐりの縁でむだ毛処理した結果だったのです。江戸中期になると男性も全身脱毛をするようになります。

やはり当時の生活を描いた絵画に出てくる町民のほとんどが、のっぺりした肌をしていたらしい事がうかがえます。写真資料でもしかりです。脱毛理由の1つは宗教的要素が強かった事で、神様の前に出るために身だしなみとして脱毛していたという事もあります。遊女にいたっては線香で陰毛を燃やすという、危険きわまりない方法も試みられていました。